額療養費制度

高額療養費制度

高額療養費制度とは、同一月(1日~月末まで)に医療機関や薬局へ支払った医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合、加入している公的医療保険(健康保険組合・協会けんぽの都道府県支部・市町村国保・後期高齢者医療制度・共済組合など)の担当窓口に申請すると、限度額を超えた金額の支給が受けられる制度です。

対象となる患者さん

同一月(1日~月末まで)に医療機関や薬局へ支払った医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた方が対象となります。

制度の範囲

すべての医療費に利用可能です(ただし、保険適用外の診療や、入院中の食事代・差額ベッド代などは範囲外となります)。
同一の医療機関の自己負担額が上限額を超えない場合でも、他の医療機関等の医療費や、同じ世帯の同じ公的医療保険に加入している方の医療費についても、合算することができます(同一医療機関でも医科と歯科の医療費は別扱いになります。同一の医療機関の同じ科にかかった場合でも、入院と外来の医療費は別扱いになります)。

申請方法

①後日払い戻しを受ける場合と、②限度額適用認定証の提示により、医療機関の窓口での支払いを自己負担額までに済ませる場合の2つのパターンがあります。

①後日払い戻しを受ける場合

医療機関で支払ったひと月の医療費の自己負担額が上限額(自己負担限度額)を超えた場合、申請によって払い戻しを受けることが可能です(保険適用外の診療や、入院中の食事代・差額ベッド代などは範囲外)。

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後日払い戻しを受ける場合

厚生労働省保険局. 高額療養費制度を利用される皆さまへ
(平成30年8月診療分から)
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdfより作成

※1

申請手続きは加入している公的医療保険によって異なります。

※2

払い戻しは、医療機関等から提出される診療報酬明細書(レセプト)に基づいて審査が行われ、診療を受けた月から少なくとも3ヵ月後になります。また、過去の申請漏れも2年前までさかのぼって認められますので、医療機関にかかった際の領収書などは必ず保管しておくようにしましょう。

限度額適用認定証の提示により、
医療機関の窓口での支払いを
自己負担額までに済ませる場合

医療費が高額になることが予想される場合には認定証の手続きを行うことで、ひと月の窓口での支払いが自己負担限度額までになります(保険適用外の診療や、入院中の食事代・差額ベッド代などは範囲外)。

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限度額適用認定証の提示により、医療機関の窓口での支払いを自己負担額までに済ませる場合

厚生労働省保険局. 高額療養費制度を利用される皆さまへ
(平成30年8月診療分から)
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdfより作成

※1

70歳以上で、年収が156万~約370万円および約1,160万円以上の方は限度額適用認定証は発行されません(医療機関の窓口で健康保険証、高齢受給者証を提示することで自動的に自己負担限度額までとなります)。また、住民税非課税世帯の方は年齢にかかわらず「限度額適用・標準負担額減額認定証」の適用となります。詳しくは、ご加入の医療保険の窓口にお問い合わせください。

※2

限度額適用認定証の他に70歳以上75歳未満の方は「高齢受給者証」、75歳以上の方は「後期高齢者医療被保険者証」が必要になります。なお、認定証の有効期間は最長で1年間のため、有効期限に達した後も必要な場合は、再度申請の手続きが必要になります。

自己負担限度額

患者さんの自己負担限度額は、年齢や所得によって異なります。

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自己負担限度額 69歳以下の方

厚生労働省保険局. 高額療養費制度を利用される皆さまへ
(平成30年8月診療分から)
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdfより作成

※1

同じ世帯で、過去12ヵ月以内に計3回以上高額療養費の支給を受けた場合、4回目から「多数回該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。

※2

ここでいう「年間所得」とは、前年の総所得金額及び山林所得金額並びに株式・長期(短期)譲渡所得金額等の合計額から基礎控除額を控除した額(ただし、雑損失の繰越控除額は控除しない)のことを指します(いわゆる「旧ただし書き所得」)。基礎控除額は合計所得金額に応じて下記の額です。

<基礎控除額>
合計所得金額が2,400万円以下の場合は基礎控除額43万円。
合計所得金額が2,400万円を超え2,450万円以下の場合は基礎控除額29万円。
合計所得金額が2,450万円を超え2,500万円以下の場合は基礎控除額15万円。
合計所得金額が2,500万円を超える場合は基礎控除額の適用はありません。
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自己負担限度額 70歳以上の方

厚生労働省保険局. 高額療養費制度を利用される皆さまへ
(平成30年8月診療分から)
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdfより作成

※1

同じ世帯で、過去12ヵ月以内に計3回以上高額療養費の支給を受けた場合、4回目から「多数回該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。

例)

69歳以下で年収約370~770万円(適用区分がウ)の患者さんに、1ヵ月100万円 の医療費がかかった場合

69歳以下の医療費例

さらに負担が
軽減できるかもしれません

世帯合算

同じ世帯の方(同じ医療保険に加入している方)の自己負担額を合算できる「世帯合算」という制度があります。

世帯合算
1.

69歳以下は21,000円以上の負担を合算

所得区分に関わらず、同一月・同一医療機関で1件21,000円以上の負担が合算可能です。

70歳以上はすべての負担を合算( 75歳以上の方は後期高齢者医療制度の対象となり、世帯内の若年者とは制度体系が異なるため合算できません)

2.

69歳以下と70~74歳の方がいる世帯の合算

70~74歳以上の方の1ヵ月にかかった外来と入院すべての自己負担額を確認し、自己負担限度額との差額を支給

① で残る自己負担額と69歳以下の方の1件21,000円以上の自己負担額を合算

② の合計額に対して、69歳以下の世帯の自己負担限度額が適用

多数回該当

同じ世帯で、過去12ヵ月以内に計3回以上高額療養費の支給を受けた場合、4回目からの自己負担限度額がさらに軽減される「多数回該当」という制度があります。なお、加入している公的医療保険が変更となった場合、回数の計算は改めて行うこととなります。

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69歳以下、年収約370万円〜約770万円の場合

※ 医療保険の種類により実施内容が異なる可能性がありますので、加入されている医療保険にお問い合わせください。

その他の助成制度

付加給付制度

企業の健康保険組合や共済組合などでは、自己負担額が一定の額を超えた場合に、超過分が付加金として給付される「付加給付制度」を設けていることがあります。申請方法や給付額は保険組合により異なりますので、ご加入の健康保険にお問い合わせください。

医療費控除

年間の医療費の総額が10万円(または年間所得の5%のいずれか少ない方)を超えた場合、確定申告をすることで税金の一部が控除されます。