みんなで考える市⺠公開講座シリーズ

「⽪膚の病気 患者さんの笑顔のために」
記録集
第2回
皮膚の病気の悩み、
抱え込まないで
~患者さんが向き合う、
体と心の悩みを考える~
page2
日時:2021年11月7日(日) 13:00~14:00
主催:日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
後援:一般社団法人 INSPIRE JAPAN WPD
乾癬啓発普及協会/NPO法人 東京乾癬の会
P-PAT/

認定NPO法人 日本アレルギー友の会
皮膚の病気の悩み、抱え込まないで
~患者さんが向き合う、体と心の
悩みを考える~(患者の立場から)
壽 幸志郎 さん(NPO法人 東京乾癬の会 P-PAT) 壽 幸志郎 さん(NPO法人 東京乾癬の会 P-PAT) 壽 幸志郎 さん(NPO法人 東京乾癬の会 P-PAT)
乾癬患者としての心の悩み
NPO法人 東京乾癬の会 P-PATは、「乾癬」に関する正しい情報を広め、患者同士や医療者とのコミュニケーションを通して、ともに手を携え、乾癬を乗り越えていくことを目的に2002年に発足しました。2021年現在、日本全国には25の乾癬患者会があり、医療者の方々からのサポートもいただきながら、地域を問わず全国の患者同士の交流・情報交換を行っています。
私自身、3歳で乾癬と診断され、18歳の頃に参加した日本乾癬学会の市民講座において後に東京乾癬の会の役員になる方と知り合い、東京乾癬の会発足に携わらせていただきました。
本日は一乾癬患者として、私のこれまでの悩みや、考え方についてお話させていただきます。
まず、心の悩みとしては、小学生時代の親からの度重なる忠告があげられます。この頃はすでに全身に乾癬の皮疹が出ていたのですが、半袖を着たくても着させてもらえず、学校のプールは禁止、修学旅行の入浴も別々にするよう学校に注文を入れたりといったことがありました。今となれば周囲からいじめられないよう親が守ってくれていたことはわかるのですが、当時はいろいろと規制されたことで引っ込み思案な性格になっていきました。
社会人になってからは皮膚の見た目や肩についた鱗屑、デスクの下に落ちた鱗屑が悩みとなりました。また、当時は携帯電話業界で働いていたのですが、電話の操作説明の際に、爪の凹凸を見たお客様から「私の携帯に触らないでちょうだい」と言われたこともありました。それから、20代の頃は毎月の治療代も正直なところかなりの痛みで、悩みの種となっていました。
乾癬患者としての体の悩み
体の悩みでいうと、乾癬患者さんでは関節の痛みや皮膚のつっぱりなどがあるかと思いますが、私の場合はなんといっても“かゆみ”が最もつらい症状でした。小学校3年生の頃、どうしてもかゆくて眠れない日がありました。体中をかきむしって、血も出切って、じゅくじゅくした汁が出て、どうにも気持ち悪くてお風呂に入ったところ、湯船が血で真っ赤になってしまいました。このときは、このまま自分は死ぬのではないかという不安で朝まで泣き続けました。これが今まででいちばんつらい経験です。
ポジティブシンキングを常に意識
ここまで乾癬患者としての心の悩み、体の悩みについてお話しました。こうした経験を踏まえて私が普段意識をしていること、それは“ポジティブシンキング”。いい意味で前向きに、悪く言えば能天気にものごとを考えるということです。
私は、ここ10年くらいサウナに行くことを趣味としています。最初は、乾癬の肌を見られてもいいやという気持ちで行き始めたのですが、これまでサウナや温泉で文句を言われたことは一度もありません。そもそも他の人は自分が思っているほど他人の肌を見てこないものです。そのことに気付いてからは、プライベートでも夏は半袖で過ごしますし、たとえジロジロと見られることがあったとしても、自分に害が及ぶことではないので、開き直って生活を送るようにしています。
皮膚疾患を抱える患者さんの多くは、心の悩みや体の悩みを抱えています。さらに、お仕事をされている方、学生の方などは、人間関係でも様々なストレスがあると思います。しかし、つらいことをつらいと思ってしまうとプライベートも楽しくなくなってしまいます。自分自身でつらいことを増やしてしまっていませんか? そんな時は、まずはポジティブシンキングを意識していただければと思います。
ポジティブシンキングを常に意識 ポジティブシンキングを常に意識 ポジティブシンキングを常に意識
最後に
~乾癬患者さんへのメッセージ~
東京乾癬の会では、年2回の乾癬フォーラム、女性の患者さん向けのウィメンズセミナー、メンタルケアの乾癬ハート、乾癬性関節炎・膿疱性乾癬患者の集いといったイベントや、オンライン交流会、オープンチャットなど患者さん同士のさまざまな交流の場所を設けています。
東京乾癬の会からのメッセージとして“ひとりじゃないよ”という言葉を送らせていただきます。最近はオンラインが主流となっていますが、コロナ禍が落ち着いた際にはぜひともお近くの患者会に足を運んでいただければと思います。
次のページ:
質疑応答
周囲とのコミュニケーションや正しい情報を得る方法など、
多くの質問が寄せられました。