(じんじょうせいかんせん)

尋常性乾癬

尋常性乾癬の写真

写真提供:森田 明理 先生
(名古屋市立大学大学院医学研究科 加齢・環境皮膚科学 教授)
小宮根真弓, ほか. 困ったときに役立つSTEP UP乾癬診療.
東京: メディカルレビュー社; 2019. より作成

乾癬の種類と割合

Takahashi H, et al. J Dermatol. 2011;38:1125-9.より作成

乾癬の中で最も多く全体の約9割を占めるのが尋常性乾癬です1)。一般に乾癬といえば、尋常性乾癬を指します。皮疹は、頭皮や髪の生え際、ひじ、ひざ、臀部、太もも、すねなど外部からの刺激を受けやすい部位でよくみられますが、それ以外の部位にも皮疹が出る場合があります。最初は直径数mm程度の小さな皮疹から始まり、次第に乾癬特有の局面を形成して、紅斑になります。
乾癬の発症原因は今のところ明確になっていませんが、遺伝的素因と環境因⼦の相互作⽤により、からだの免疫システムに異常が⽣じることで発症すると考えられています。また、最近の研究から、乾癬患者さんの免疫システムの異常にTNF-α、IL-17、IL-23などの「炎症性サイトカイン」という物質が重要な役割を果たしていることがわかってきました。詳しくは乾癬の原因は?の項目で述べていますのでご参照ください。

参考⽂献
1)
Takahashi H, et al. Dermatol. 2011; 38: 1125-9.